渋谷RAP酒場でもつ酢飯がライブ&新曲披露!タイムマシーン3号もバトルに参加!?

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MCバトルが大いに流行っている。戦極 MC BATTLEにTHE 罵倒、そしてKING OF KINGS。数々のラッパー達がその名をあげようと日々ラップで戦い抜いている。笑う者もいれば泣く者もいて、そこにはいつもドラマがある。

新宿二丁目でMCバトル!オネエスタイルダンジョンに潜入してきた! 

 

そんなわけで若い子たちにはMCバトルブームが到来している。でも「初めてはやっぱり怖い」「大きいバトルにでる実力はない」そんな迷えるヘッズのために有志が集り、クラブで「気軽に参加できるMCバトル」も開催されている。自分も縁があってKIYO a.k.a.Nakid君主催のmicscreamに遊びにいったりもしているんだけれど、昨日はもつ酢飯がライブをするというので丸省君が企画するRAP酒場@渋谷Dimensionに遊びに行ってきた。

 

Dimensionに入るなりStudioLamaを主催しているお騒がせネットラッパー、ぎぎぎのでにろう君のバトルが始まっていた。相変わらず上手い、というか遊び心が満載のラップをしているといつも思う。「ぎぎぎ鬼太郎じゃなくてはだしのゲン」みたいなことを言っていて笑ってしまった。うちは兄が犬にムスビという名前をつけようとしていたくらい、はだゲン好きな兄弟だったのだ。

それにしても凄い人の数。MCが立っているはずの踊り場が全然見えない。ネル君、ヌル君、レスラー君、マッチョ君、Scheme君、寝太郎君、アナウンスで聞いて覚えている限りだとこのあたりのMCが出ていた。あとは我らが下町MC組のTUMAもいた。そうそう、Z.I.O-RAMA‏君もいて久しぶりに会えた。しかし残念ながら肝心の踊り場が見えないので誰が誰だかわからないという事態に。「今日のために茨城の村から来た」と言っていたMCもいたが、美浦村かななんて思ったりもした。千葉や茨城から皆来るなんてRAP酒場も知らないうちに大人気イベントになってしまったようだ。

前半のバトルが落ち着くともつ酢飯のライブが始まる。

もつ酢飯

もつ酢飯はワッショイサンバムノウによるラップユニットだ。実はRealsoundに寄稿したフィメールラッパー特集記事でも取り上げさせてもらったこともあるが、この一年でもつ酢飯を取り巻く環境は大きく変わった。

まず、ラップを始めて間もないワッショイサンバ戦極MCBATTLE×池袋パルコ ROOFTOP MCBATTLEにおいてRei©hiの相手に抜擢されて注目を集めた。「この狐30万、指輪50万で金歯30万。総額110万。顔じゃ勝てないから金額で勝ちに来た」というパンチラインを放ち、物凄いインパクトをシーンに残した。バトルとしては負けてしまったが、審査員のCOMA-CHIが大褒めしたこともあってワッショイサンバの評価は一気に上がった。

そしてムノウともつ酢飯を結成し、mazai recordsからもつ酢飯EP』を発表。代表曲の「G.i.r.l」はフレッシュ「らっぷの時間。」でもライブ放映されるなど、一部のヘッズから人気を集めた。ここまではスローペースながらも着実に成長していったと思う。

そして二人してシンデレラMCバトルに出場。しかし期待を集めながらも二人して一回戦敗退という残念な結果を残してしまう。ワッショイサンバに至ってはROOFTOP MCBATTLEでうまく昇華できた彼女の世界観がむなしく空回りしてしまうという事態に。大きな成功体験からの急な挫折。この現実は二人にとってとても酷だったと思う。

しかし、二人ともその悔しさを乗り越え、着実にライブをこなしていった。前述のmicscreamではエネルギッシュなライブをし、ナイフレでは狐火など大物ラッパーがいるなかでのライブを体験、そして戦極女帝杯では結果的には敗退したものの、二人とも勝利体験を得ることができた(しかもムノウは二回戦も勝利)。他にも主催の大モツ酢飯展を無事に成功させるなど、やっと本人たちのポテンシャルに体験が追いついてきたなと感じる。大学を卒業して社会に出たのも大きかっただろう。雰囲気も変わった気がする。

そして遂に彼女たちに大きな転機が舞い降りる。MC松島が主催するレーベル「トウキョウトガリネズミ」への加入だ。

MC松島 & トウキョウトガリネズミ

MC松島は戦極MCBATTLE 第九章でBEST4入り、B BOY PARK MC BATTLE 2011 冬の陣でもBEST4に入るなど、数々のバトルで結果を残してきた札幌のバトルMCだ。活動はそれだけにとどまらず、自身のレーベル「トウキョウトガリネズミ」を立ち上げて音源も精力的にリリースしている。「B.M.K.D.(バトルMCは曲がださい)」という問題作をドロップして注目を集めた。個人的に面白いなと思うのが、数々のビートメーカーとコラボを続けているという点だ。「B.M.K.D.」でもわかる通り、ビート選びにこだわりがあるのだろう。次々と個性的なビートメーカーとコラボしてはリリースしているが、それが結構良いのだ。

LOW HIGH WHO?のDJ6月を迎えたなゆたのそら

なゆたのそら

なゆたのそら

  • MC松島
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

あっこゴリラ、DAOKO周りでも活躍しているパーゴルによる飛行機に乗り遅れるリミックス。

飛行機に乗り遅れる (PARKGOLF Remix)

飛行機に乗り遅れる (PARKGOLF Remix)

  • MC松島
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

西新宿パンティーズのトラックも手掛けた8ronix絡みの「ピーポンへ」や「ニュートラル」も良い。

ピーポンへ (feat. SNEEEZE)

ピーポンへ (feat. SNEEEZE)

  • MC松島 x 8ronix
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
ニュートラル

ニュートラル

  • MC松島 x 8ronix
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

そしてLil'諭吉ことチェリーブラウンが制作した「She's a hero」

She's a hero

She's a hero

  • MC松島
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

新作ではビートコンテストなどでも優勝しているillmoreを迎えているが、自分としてはクリスタルウォーターズ使いの曲「マンブルたけし」も気になっている。

マンブルたけし feat. マンブルたけし

マンブルたけし feat. マンブルたけし

  • MC松島 & illmore
  • ヒップホップ/ラップ
  • provided courtesy of iTunes

でもなんだかんだでトガリネズミ周辺で活動しているゼネラルド絶大とKabcoが良質なトラックを作っているのも見逃せない。

風が強い日を選んで走る

風が強い日を選んで走る

  • MC松島
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes


そんな彼のレーベル「トウキョウトガリネズミ」内のアーティストも最近は評価が上がっている。個人的にはフィメールラッパーのメガネのアルバム『手さぐり』なんかも気に入っている。MC松島自身もアルバムにゲスト参加しているが、中でもあべともなりの怪曲「産みの悦び」を手掛けた食品まつりが制作した「夜に溶ける」がアブストラクトな雰囲気でとっても面白かった。

夜に溶ける feat. ヱスケー, diz

夜に溶ける feat. ヱスケー, diz

  • メガネ
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

ここにもつ酢飯が名前を並べたのだ。もつ酢飯という素材が今後トガリでどう料理されるのか。どうしても期待は高まる。そしてそんな彼女たちを一目見ようと今回もたくさんの客が集まった。

もつ酢飯ライブ

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「もつ酢飯のテーマ」からライブは始まる。どうしても女子二人組ということでY.I.M.のY.I.Mのテーマを連想してしまうんだけど、Y.I.Mが「お前のものは俺のもの」ならもつ酢飯は「割れ鍋に綴じ蓋」というわけだ。フックもシンプルなので観客も一緒に楽しそうに歌っていた。

続いてもつ酢飯EPから「1on1」を披露。マウンディングし合う女子の応酬を描いたこの曲はそのやりとりに思わず笑顔がこぼれる。ビートはチンポジムのどくまんじゅう。ああ、声に出して読みたい日本語「チンポジム」。

そして注目の新曲「無理イズ良くない」を披露。社会に出て、色々思うことがあったんだろうなと思わずにはいられない「訳がありそう」なタイトルに反してビートはあの田島ハルコ。そう来たか。

田島ハルコはおやすみホログラムを解雇になりながらも、もちまえのハングリー精神でソロ曲をリリースするシンガーだ。独特の電子音とヘタウマな歌でなぞの世界観を表現した「暴力天女」などで注目集める。そういうHIPHOP畑でないところからあえてビートを起用することによって、もつ酢飯の独特な世界を構築することに成功した。
実際にフックではムノウが歌を披露し、その傍らでワッショイサンバがラップを乗せるという新しい試みに挑戦しているが、あまり田島ハルコらしい毒々しさは抑えられており、もつ酢飯らしいキュートな一曲に仕上がっていた。そしてラップだけでなく歌もできるムノウちゃんの器用さに改めて脱帽させられた。

次はもつ酢飯EPに戻って「ブラック・リフレクション」。これも1on1に共通する女子ネタ。「オレンジのチーク、まるで黄疸」「アイシャドウは案の定ブルー、え、殴られたの?まわり勘ぐる」。そういうコミカルなリリックが続くが、フックはもつ酢飯のテーマに通じるシンプルさがあってわかりやすい。「ファッションメイク!ファッションメイク!」。思わず口ずさんでしまうキャッチーさ。

そして最後は「G.I.R.L」。これもゆるかわモテ女子を批判するわかりやすい曲。「シュークリームは投げるもんじゃねえ」というタイムリーなリリックが入っているが、もうここまでくると「独身OLの日常」のノブ子みたいなものなのかなと思えてくるが、フックの勢いの良さは痛快。観客も沸いていた。

新曲を覗いた曲はフリーでダウンロードが可能。ぜひ聴いてほしい。


ROOFTOP MCBATTLEではワッショイサンバの顔がこわばっていたが、今では余裕すら感じられる良いライブだった。どくまんじゅうのトラックが男臭くて、最近のフィメールラッパーの中ではちょっともっさいスタイルかな、なんて最初は思っていたけど、あの靴山底袋さんの評価を知って見方が変わった。それが味なのである。


田島ハルコのビート然り、トガリネズミ入りでどんどん進化していくであろう。今後も期待できる存在だ。

MCバトル

話はMCバトルに戻って後半戦。参加者がまさかの40人越えだった。本当に人気イベントになったんだなあと目頭を押さえながらも、次々とさばいていかなければ時間的に間に合わない。保育園DJとしての活動でも知られるアボカズヒロ氏による選曲だが、ロックワイルダーを流すところあたりよくわかっている。この辺で酔っぱらってしまい、あんまり覚えてないんだけれど、みんなやっぱり上手いんだ。「まままま待って」とスクラッチをしたようなラップを披露したり、もう誰が優勝してもおかしくはないと思ったんだけれど、特に勢いがあるなと思ったのは個人的にはヌル君だった。

あとはジオラマ君とMazai recordsのマノイちゃんの試合も中々面白かった。

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マノイちゃんの高速ラップ、個人的にはとても好きなんだけど、フリースタイルバカであるジオラマ君の方が一歩上手だった様子。ちなみにジオラマ君の1stアルバムはPENAというトラックメーカーが作っていて本当に好き。あの不可思議/wonderboyが参加しているあたり、もっと有名になって欲しいと一人願っている。

NIHILISM feat. 不可思議/wonderboy

NIHILISM feat. 不可思議/wonderboy

  • Z.I.O-RAMA
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

 
1回戦のバトルに話を戻すとムノウちゃんとオタクの男の子のバトルも面白かった。「今期のノイタミナ何見てる?」「ノイタミナは見てないけれど今度君と飲みたいな」と華麗に返すムノウちゃん。バトル自体は面白かったけど、喪女キャラなのにノイタミナ見てないのって個人的には衝撃だった。喪女キャラブランディング失格です!と思っちゃった。でもムノウちゃんはキャップをわざわざ外して挨拶にきてくれたんだけど、喪女というにはかわいすぎるなって思っていたのは内緒。

実は先日下町HIPHOP組の秘密結社が開かれたときに自分もお呼ばれしたんだけれど、ワッショイサンバもいたのね。そしたら居酒屋のお客さんが「ワッショイサンバさんですよね」と聞いてきたので「ワッショイもこんなに知名度が上がったのか」と思っておもわず鳥肌が立ってしまったの。でも「ごめんなさい、僕ムノウちゃん派なんです」とその人が独白するずっこけ展開だったという事件があって、今回ワッショイはバトルでもそのネタを披露してた。そうやってバランスよくネタにできる関係っていいなと本当に思いました。

個人的に大穴だったのが加藤真弓さん。ナチュラルメイクか、すっぴんに飾りっけのないショートヘア、そしてメガネってスタイルなんだけれど、スカイブルーのゆるいデニムにレザージャケットでシンプルなのにめちゃかっこよかった。ラップも女の子特有のふわふわ感や無駄なオラオラ感が削ぎ落とされていて良かった。バトルでも「男か女かわからねえ」というdisをされていて、「ひゃだ!あたしのこと!」なんて思わないでもなかったけれど、まあそんな冗談はさておいて、それだけ男らしい硬いラップができるってことなんだなと思った。そんな勢いでScheme君たちを次々に破っていた。そしたらサイタマノラッパー2に出ている女優さんなのね。そんでもって女帝杯にも出てたし、今度のシンデレラMCバトルにも出るんだってさ。これはすんごいライバルが出てきたもんだ。これからも注目していきたい。

そんな感じで色々なドラマのあったバトルだったけれど、後半の部の優勝者はSHAMA-ZO、君でした。彼はレゲエ畑のMCなんだけれど、ラップと言えばHIPHOP、という概念が強いのにMCバトルでレゲエMCが優勝してしまうってのも個人的には面白かった。音源もリリースしているようなので、今後も期待。

そして今回はなんと特別企画で芸人の「タイムマシーン3号」の関太がSHAMA-ZO、君に挑戦するという展開に。いやあ、たしかに関さんポテンシャルは凄い。ラップ好きなんだろうなあと思わずにはいられないんだけれど、やっぱりキャリアという点では本場のラッパーには敵わなかった模様。それにしても中々のナイスファイトでした。

そして綺麗どころとしてもつ酢飯のワッショイサンバとも対戦

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バイブスだけならヤバいブス」などとパンチラインを繰り出したワッショイサンバに軍配があがった。でもやっぱり芸人さんということでオーラもあって、なかなかの絵になる試合でした。今回は関さんは負けてしまったけれど、地道に練習会やサイファーに挑戦していけばもっともっとうまくなるだろうし、MCバトル芸人という芸風を売りにしたらますます面白くなりそうなのでこれをきっかけに色々トライしてもらいたいなと思う。

ハイレベルなバトル、そしてどんどん躍進するもつ酢飯の勢いのあるライブにタイムマシーン3号関氏のバトル、とっても楽しめました。次回も開催されるということなのでぜひ皆さんお越しください。

 

hontumaさんのルポもぜひ!もつ酢飯のMCなど細かいところまで書かれてます。

hontuma4262.hatenablog.com

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